「刑事コロンボ」の関係者全員による公式発表では、当初「ミセス・コロンボ」と呼ばれていたシリーズでケイト・マルグリューが演じたキャラクターは、たまたま同じコロンボという名前の別の警官と結婚していた、ということになっている。「ミセス・コロンボ」は、NBCのエンターテイメント社長フレッド・シルバーマンの発案であり、彼は「刑事コロンボ」がNBCでの放送を終了した直後に、コロンボがいなくても「刑事コロンボ」の持つちょっとした神秘性を引き継ぎたいと考えていた。リチャード・レヴィンソンとウィリアム・リンクはこのアイデアを冒涜だと考えていたが、シルバーマンは彼ら抜きでやると言った。「コロンボの妻の魔法は、決して姿を見せないことだ」とレヴィンソンは抗議した。マルグリュー演じるケイト・コロンボは、ペニイセーバー新聞のパートタイム記者で、しばしば事件捜査に巻き込まれていた。 「刑事コロンボ」のクリエイターによるオフカメラでの発言とは別に、番組自体もケイト・マルグリューのキャラクターが有名なコロンボ少佐の妻ではなかった証拠を提供している。シリーズにおける数々の大きな変更点の一つとして、ケイト・マルグリューのキャラクターは離婚し、ケイト・キャラハンという名前になった。しかし、「刑事コロンボ」の世界では、コロンボ少佐が離婚したことは一度もないことが明確に知られている。