世界的に評価されたジョセフ・ヘラーの小説を原作とする「キャッチ＝22」は、第二次世界大戦下のイタリアで活躍するアメリカ空軍中隊の冒険と不運な出来事を描く。爆撃手ヨッサーリアンは、出撃のたびに「生きて帰ること」に必死の執念を燃やす。しかし、カスカート大佐が部隊に課せられる飛行任務の回数を増やすたびに、そのささやかな目標の達成確率は悪化していく。後退するドイツ軍よりも、ヨッサーリアンとその寄せ集めの仲間たちにとって真の敵となるのは、あらゆる局面で論理を逆転させる軍隊の官僚主義なのだ。その究極の例が「キャッチ＝22」という軍法会議法であり、任務を遂行すれば気が狂ったとみなされ、任務を免除される。ただ、それを申し出るだけで良い。しかし、任務を免除してほしいと申し出れば、正気であるとみなされ、結局任務を遂行しなければならないのだ。